国民の歴史

国民の歴史

国民の歴史

存在すら無視され続けているが、間違いなく名著である。しかも残念なことに、きちんと読まれてもいないだろう。2つの誤解がある。タイトルから通史を想像してしまうこと。読みやすい内容だと勘違いしてしまいがちということ。通史ではなく、トピックに基づく論集である。また、内容はそれなりに本格的で「ウヨク」には理解不可能であろう。日本史の読み直しには中国史と西欧史の再理解が不可欠であることがよくわかる。惜しむらくは日中戦争についての論がない。