ノート:ドベリ『Think clearly』

Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法

Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法

 

(目次)

 

はじめに

 よい人生を送るために必要な「思考の道具箱」 これがあれば、人生はきっと上向いていく

 

1 考えるより、行動しよう ―「思考の飽和点」に達する前に始める 

 文章がどんどん書けるようになるための秘訣 それ以上長く思い悩んでも一ミリも先に進まない 考えるだけのほうがラク、行動するほうが難しい 何を描きたいかは、描きはじめないとわからない 

 *考えているだけでは現実は一歩も変化しない 動き出すことによって初めて生きた思考も回転し始める

 

2 なんでも柔軟に修正しよう ―完璧な条件設定が存在しないわけ 

 飛行機が「予定ルート」を飛んでいる割合とは? 重要なのは「スタート」ではなく、「修正技術」のほう ものごとがすべて「計画通り」に運ぶことなどない 早いうちに軌道修正した人こそ、うまくいく 

 *自動運転は修正技術 修正を恐れるな 民主主義は最適選択システムではなく、絶えず悪化を回避する最適化・修正システム

 

3 大事な決断をするときは、十分な選択肢を検討しよう ―最初に「全体図」を把握する 

 あなたが「秘書」をひとり採用するとしたら? 短期間にできるだけたくさんの選択肢を試す 私たちが「早い段階」で決断を下してしまう理由 サンプル数が少ないと、最適なものを見つけ出せない 

 *全体を見渡す 邪魔くさいと労を惜しみ間違う また、半端を恐れるな 五秒考える、五分考える、一晩考える

 

4 支払いを先にしょう ―わざと「心の錯覚」を起こす 

 そのイライラは、自分でコントロールできる 心の錯覚のトリック「メンタルアカウンティング(心の会計)」 料金を「前払い」したほうがいい理由 「お金」よりも「ストレス」を節約する 究極のメンタルアカウンティングは修道院で学んだ 起きた出来事の「解釈」は変えることができる 

 *メンタルコントロール

 

5 簡単に頼みごとに応じるのはやめよう ―小さな親切に潜む大きな罠 

 人の頼みを断れない「好かれたい病」の正体 「囚人のジレンマ競技会」で勝利をおさめたのは? 遺伝子が生き残ったのは「しっぺ返し戦略」のおかげ これからはどんな依頼も 「五秒」で決断する 

 *セルフマネジメント(自分自身を管理する)

 

6 戦略的に「頑固」になろう ―「宣誓」することの強さを知る 

 「選択肢はひとつだけ」という状況を自らつくる なぜ彼は、朝三時に出社してまで家族団らんを優先したか 柔軟に対応することは、どうして「不利」なのか? 「ああいう人だから」とわからせたほうが勝ち 

 *2の柔軟性とのかんけいは? 柔軟に対応する部分と頑固にそうしない部分とに分ける 「一度だけ」という誘惑に耐える 人生の信念は曲げない(目的・手段を転倒させない)

 

7 好ましくない現実こそ受け入れよう ―失敗から学習する

 「フライトレコーダー」が全航空機に搭載されたわけ 自分の脳をごまかしてみても、なんにもならない 「失敗の原因」を突き止めるたび、人生は上向く 

 *自分自身を客観視しにくい、他人に失望しても自分にはそうでない 失敗に学ばない人たちが大半だ(寺田寅彦、大津波) 自己欺瞞、希望的観測 破裂するまで問題を放置する 間違いを気づいた時に正さない

天災と国防 (講談社学術文庫)

天災と国防 (講談社学術文庫)

 

 

8 必要なテクノロジー以外は持たない ―それは時間の短縮か? 浪費か?

 あなたの車の「平均速度」から見えてくるもの それは「本当に便利なのか」を厳密に考える 「反生産性」の視点で、生活を検討しなおす 「本当に必要なもの」以外は、思い切って排除する 

 *便利は不便、効率的は非効率 インターネットと情報漏洩、ケータイとムダ話 モモ、禅

 

9 幸せを台無しにするような要因を取り除こう ―問題を避けて手に入れる豊かさ 

 飛行機の操縦をするときに注意を払うことは? 「勝つこと」ではなく「負けないこと」が大事 「否定神学」が私たちに教えてくれること 「人生のマイナス要紫」をはじめから避ける 「何を手に入れたか」ではなく「何を避けるか」

 *否定神学、神でないものを否定することで神を追究していく 勝つ・幸運をつかむより、負けない・不運を避ける

 

10 謙虚さを心がけよう ―あなたの成功は自ら手に入れたものではない 

 バフェットが「卵巣の宝くじ」と呼ぶものとは? すでにあなたは、途方もない幸運に恵まれている 「偶発的な遺伝子の掛け合わせ」で生まれてきた すべては、目に見えない偶然の結果である 

 *自力は0パーセント、両親や環境がなければ何もないから

完全なる投資家の頭の中 ──マンガーとバフェットの議事録

完全なる投資家の頭の中 ──マンガーとバフェットの議事録

 

 

11 自分の感情に従うのはやめよう ―自分の気持ちから距離を置く方法

 「見ているもの」と「感じていること」の違い 「感情の言葉」は「色の言葉」よりも圧倒的に多い あなたの「過去の出来事そのもの」に注目する 自分の感情なんて、まったく当てにならないもの 「感情」は、飛んで来ては去っていく鳥のようなもの 「ネガティブな感情」は自分の意志では取り除けない 

 *自分の感情は自分だけが感じているもの、客観視できない、信用ならない

 

12 本音を出しすぎないようにしよう ―あなたにも「外交官」が必要なわけ 

 本音は「どの程度」オープンにすべきか? 周囲に不快感を与えない「気遣い」が前提 本音をさらけ出さないほうがいい理由 意識的に「二番目の人格」をつくりあげる 

 *人は自分自身のことが一番分かっていない 

 

13 ものごとを全体的にとらえよう ―特定の要素だけを過大評価しない

 マイアミビーチに住んだら「幸福度」はアップする? 「フォーカシング・イリュージョン」に惑わされない 冷蔵庫にビールがなくても私たちは泣き叫ばない 「広角レンズ」を通して、自分の人生を眺める あなたが億万長者なら、どんな生活を送るだろう? 

 *一時の欲望はすぐに過ぎ去る ※ニュースはフォーカシング・イリュージョンでできている

 

14 買い物は控えめにしよう ―「モノ」より「経験」にお金を使ったほうがいい理由 

 車を「所有」する喜びと、車を「運転」する喜び モノの喜びはどんどん小さくなってしまう 郊外の邸宅を手に入れたら、どれくらいうれしいか? 「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る 一緒にいて喜びを感じる人を「結婚相手」にする 

 *一時の欲望はすぐに過ぎ去る ※CM・広告もフォーカシング・イリュージョンでできている

 

15 貯蓄をしよう ―経済的な自立を維持する 

 砂漠の中で「一リットルの水」にいくら払うか? 「年収がいくらあれば幸せなのか」を考える 「宝くじの高額当選者たち」は本当に幸せか? 「お金がもたらす幸福度」は何によって決まるのか 「お金との上手な付き合い方」四つのルール 

 *一定水準を超えれば富に意味はない

 

16 自分の向き不向きの境目をはっきりさせよう ―「能力の輪」をつくる 

 「能力の輪」を意識しながらキャリアを築く 魅力的な仕事のオファーが舞い込んできたら? ゲイツジョブズもバフェットも「同じ」だった 「欠点」よりも「能力」のほうに目をむける 

 *執着⇄興味 得意なものに集中する

 

17 静かな生活を大事にしよう ―冒険好きな人より、退屈な人のほうが成功する 

 「証券トレーダーたち」と「バフェット」の対比 「投資家」だけが大きな成功を手にできる理由 なぜ「カローラ」がもっとも売れた車となりえたのか ひとつのことに「長期的」に取り組もう 

 *活動量✕時間 千里の道も一歩から、塵も積もれば山となる サルトルの保守的な日常生活

 

18 天職を追い求めるのはやめよう ―できることを仕事にする 

 自分の使命を一生涯まっとうした偉人たち 「作家になるために生まれてきた」トゥールの話 重点を置くべきは「アウトブット」より「インプット」 「得意」「好き」「評価される」ことを仕事にする 

 

19 SNSの評価から離れよう ―自分の中にある基準を見つける

 ボブ・ディランとグリゴリ・ペレルマンの共通点 「内なるスコアカード」と「外のスコアカード」の違い 他人の評価から自由になったほうがいい理由 気をつけないと「承認欲求の塊」になってしまう 

 *他人の評価で自分の仕事の価値は変わらない

 

20 自分と波長の合う相手を選ぼう ―自分は変えられても、他人は変えられない 

 久しぶりに訪れた場所で感じたこと 「10年前の自分」と「10年後の自分」の変化 私たちの「好み」は驚くほど変わりやすい 自分以外の人間の性格はけっして変えられない 最初から「信頼できる相手」とだけ付き合う 

 *人の性格を変えなければならない関係や仕事は避ける

 

21 目標を立てよう ―人生には「大きな意義」と「小さな意義」がある 

 自分のことを簡潔に説明するのはむずかしい 目標そのものがなければ、達成することはできない 幸福度は「目標を達成できたかどうか」で決まる 「非現実的な目標」を立てても幸せにはなれない 

 *大きな目的や目標は語れないが、人生のスケールに応じたそれらを立てる意義はある

 

22 思い出づくりよりも、いまを大切にしよう ―人生はアルバムとは追うわけ 

人生における「一瞬」とは、何秒だろう? 「あなたは幸せですか?」この質問からわかること ダニエル・カーネマンの「ピーク・エンドの法則」 私たちが「バンジージャンプ」に魅せられる理由 

 *最後のことしか印象に残らない 微分的錯覚 派手なものに目を奪われがち

 

23 「現在」を楽しもう ―「経験」は「記憶」よりも価値がある 

「人生最高の経験」に、いくらまでなら払うか? 記憶に残らなくても、その経験には価値がある 何かの「思い出」を掘り起こそうとしなくていい 夕日の写真を撮るより、夕日そのものを楽しもう 

 *大きさ、スケールの取り違え バランスをとって生きること、極端や片一方だけは破綻する、現在と未来の両方を大事にする 過去・現在・未来のバランス 思い出づくりのための人生は最後は残らない

 

24 本当の自分を知ろう ―あなたの「自分像」が間違っている理由 

 「第一次世界大戦」はセルビアから始まった? 「脳の記憶領域」には限りがある 出来事をつなげて「ストーリー」として記憶をつくる 「日記」 をつけて読み返すことの効用とは? 

 *自己像は作れない、自分は変化し定義できない 運を信じない時代、不運をシステム異常とし誰かの責任にする

 

25 死よりも、人生について考えよう ―人生最後のときに思いをめぐらせても意味がない理由 

 よい死を迎えるよりも、よい人生を過ごす キャリアのピークに亡くなった俳優が印象に残るわけ 脳は「継続した時間」を判断できない 「加齢」と「死」は、よい人生の代価である 

 *死の間際でも長生きでもなく、どれだけ良い人生を過ごしてきた自体が大事

 

26 楽しさとやりがいの両方を目指そう ―快楽の要素と意義の要素 

 「楽しいこと」と「有意戴なこと」、どちらが大切? 「欲求の要素」と「意義の要素」が存在する 「快楽主義的」でない映画がヒットする理由

  *バランスをとる

 

27 自分のポリシーをつらぬこう ー「尊厳の輪」をつくる その1⃣ 

 イギリス将校が送った電報「そうでなくとも」の意味 「どんな事情があっても妥協できないこと」とは? 「尊厳の輪」を小さいままにしておいたほうがいい理由 

 *あえて理屈ではなく

 

28 自分を守ろう ―「尊厳の輪」をつくる その2⃣ 

 その米海軍パイロットは、なぜ捕虜生活に耐えられたのか? 収容所での経験をもとに書かれた本が教えてくれること 「言葉による攻撃」がもっとも不快に感じる 

 *生存者の言葉は「偶然」の成功者の言葉で、失敗者の言葉はそもそも存在しない(生死の分かれ目など学べない) 日常生活社会における「尊厳の輪」への攻撃(マスコミを含めて)

 

29 そそられるオファーが来たときの判断を誤らない ―尊厳の輪」をつくる その3⃣ 

 アルプス山脈シェレネン峡谷の「悪魔の橋」 「悪魔に魂を売り渡す行為」の意味するもの どんなにお金を積まれても他人には渡したくないもの 一万ドルと引き替えに、額に企業名のタトゥーを入れる女性 

 

30 不要な心配ごとを避けよう ―不安のスイッチをオフにする方法 

 どのくらい「臆病」であれば、動物は生きていけるか 「不安感」は生態系にも寿命にも影響を与える 「不安」に対する三つの具体的な対処法 

 

31 性急に意見を述べるのはやめよう ―意見がないほうが人生がよくなる理由 

 脳はどんな質問にも「答え」を見つけ出そうとする 頭の中で「複雑すぎる質問用」のバケツを用意する 質問に「わからない」と答えていい 「軽率に意見を述べる」頻度を極力少なくする

 *自分に関係のないことに、好悪などの直感で正否や善悪などの判断を下さない、発言しない 「意見」は直感や感情のことではない、答えない知性 情報の多さ以上にくだらない意見の過多 

 

32 「精神的な砦」を持とう ―延命の女神の輪 

 学者ボエティウスの最後の著作『哲学の慰め』 「つらい状況を乗り切る」ための四つのアドバイス 考え方の選択は、人間に残された最後の自由 

 *人生のすべては一時的に貸し出されたもの

神の慰めの書 (講談社学術文庫)

神の慰めの書 (講談社学術文庫)

 

 

33 嫉妬を上手にコントロールしよう ―自分を他人と比較しない

 古代ギリシア人も、猿も、「嫉妬」していた! 「自分と同レベルの相手」に嫉妬する 「他人と比較する」行為が、幸せを遠ざける 人生の満足度はそれひとつで決まるわけじゃない 

 *情報公開や知る権利、SNSは嫉妬を生む 階級社会が崩れ平等民主主義の現代は嫉妬の時代

 

34 解決よりも、予防をしよう ―腎明さとは「予防措置」をほどこすこと 

 人生の困難は「解決する」より「避ける」ほうが早い 沈没する映画は観ても、沈没する船には乗りたくない 未然に経営破綻を防いでいるマネージャーはすごい 一週間に一五分、起こりうる「リスク」について考える 

 *真の賢者、優秀者は予め問題や危険を回避するため、問題は起こらず危険にも遭遇せず、見た目には「平凡」な人生を送る 賢明さとはリスクに予防措置を施す力

 

35 世界で起きている出来事に 責任を感じるのはやめよう ―世の中の惨事を自分なりに処理する方法 

 「憤り」を感じたら、どう対処すればいいのか? 「個人でできることには限界がある」と忘れない 「時間」ではなく、「お金」を寄付しよう 見聞きするニュースの量を「制限」しよう 「無責任」でいることは、けっして悪いことではない 

 *そのニュースを知ってどうするのか、どうなるのか そのボランティアは自己満足ではないのか、気持ちと生産性は違う

 

36 注意の向け方を考えよう ―もっとも重要な資源との付き合い方 

 「アラカルトメニュー」を頼んだほうが幸せ? 成功の一番の理由は「フォーカス」である 「注意の向け方を間違えない」ための五つのポイント どこに注意を向けるかで、幸せを感じるか決まる 

 *クーポン券、食べ放題は「得」か? 得は幸せか? プッシュかプルか 主人か奴隷か(ヘーゲル) 情報の贈り物か略奪か(モモ) 自分の注意(集中、取り組みの微分形、積分すればテーマ、生きがい)・時間・お金は重要な資源 無礼な情報は暴力である(エピクテトス

 

37 読書の仕方を変えてみよう ―読響効果を最大限に引き出す方法 

 読んだ本の内容をほとんど思い出せない私たち よい本を選んで「続けて二度読む」ことのすすめ 「読替効果」を最大限に引き出す四つの方法 

 

38 自分の頭で考えよう ―イデオロギーを避けたほうがいい理由 

 「知識の錯覚」と呼ばれる現象とは? 自分の意見は、周りの影響のもとにできている 「反論の余地のないもの」には注意する 自分の頭で考え、自分の言葉で話そう 

 

39 「心の引き算」をしよう ―自分の幸せに気づくための戦略 

 映画「素晴らしき哉、人生!」が教えてくれること 「その状況」では、どれくらい幸せを感じるか? 宝くじが当たっても「六か月」で幸福感は消滅する 「銀メダリスト」の幸福度が低いのはなぜか? 

 *今あること、幸福の感じ方 存在の有り難さ

 

40 相手の立場になってみよう ―「役割交換」することのメリット 

 「プログラマー」と「顧客サービス担当者」の対立 シンドラー社の一年目の社員全員が行う業務とは? できるだけ質のよい「小説」をたくさん読むべき理由 

 

41 自己憐憫に浸るのはやめよう ―過去をほじくり返すことが無意味なわけ 

 道化師カニオが歌うアリア「衣装をつけろ」 「自分はかわいそう」と思うのは大きな間違いのもと 何かを「過去の出来事のせい」と考えるのはやめる 過去が不幸だとしても、いまも不幸でいる必要はない 

 *現在の不幸、というより不如意を他人のせいにしようとする 歴史、過去、社会、個人的には両親や環境 人生は完璧ではないという事実を受け入れよう

 

42 世界の不公正さを受け入れよう ―自分の日常生活に意識を集中する 

 あなたは、どちらのミステリを読みたいか? 「ヨブ記」が私たちに教えてくれること 「よい行いは、最後には報われる」わけではない 世界に公正さを保っためのシステムは存在しない 

 *世界に公正さを保つシステム、また不公正にするシステムも存在しない、そもそも世界にシステムはない(神はいない、善悪は保障されていない)

 

43 形だけを模倣するのはやめよう ―カーゴ・カルトの犠牲にならない 

 戦争が終わった後、島民たちが行った儀式とは? 「カーゴ・カルト」の罠に陥ってしまう人たち バーカーを着てもザッカーバーグにはなれない 中身のともなわないF形式主義」を見抜こう 

 

44 専門分野を持とう ―「多才な人」より「スペシャリスト」を目指す  

 「専門知識」が増えるほど、「一般教養」は減るのか? 石器時代は「多才」でなければ生きられなかった 「他人のレース」で勝とうとしなくていい 

 

45 軍拡競争に気をつけよう ―競争が激しいところにわざわざ飛び込まない 

 進化しつづけなければ、生き残ることはできない 会社を興したのは「競合他社ゼロ」だったから 「競争」に巻き込まれないようにする 

 

46 組織に属さない人たちと交流を持とう ―組織外の友人がもたらしてくれるもの  

 若きスピノザに布告された「破門状」とは? 「どこにも属さない部外者」が変革を起こす 組織に属さないことの「メリット」とは? 「片方の足」は社会の組織の中に固定しておく

 

47 期待を管理しよう ―期待は少ないほうが幸せになれる 

 期待して参加した年越しパーティーの結末 「必然」「願望」「期待」どれに当たるかを見きわめる 人間が手に入れたいと願うものは「取るに足りない好み」 私たちの「期待」をあおるさまざまなもの 期待を一0段階で「評価」する習慣をつける 

 *義務・必然、願望・目標、希望・期待、どれか? 

 

48 本当に価値のあるものを見きわめよう ― あらゆるものの90パーセントは無駄である 

 「スタージョンの法則」が教えてくれること 「90パーセントはがらくた」と思っているほうが幸せ ほとんどのものを「無視」してかまわない 本当に価値のあるものは「わずか」である 

 *世の中の90%はカス ただし自分の頭の中も同じ 価値あるものかそうでないかを見極めろ、迷うものなら後者だ

 

49 自分を重要視しすぎないようにしよう ―謙虚であることの利点 

 「人名」がついた大通りを歩きながら思うこと 遺伝子を次世代に残せるのは、どちらのタイプ? 「自分を重要視する度合い」は低いほうがいい 自信過剰になると、判断ミスを犯しやすくなる 「謙虚」でいたほうが生きやすい理由 

 

50 世界を変えるという幻想を捨てよう ―世界に「偉人」は存在しない理由 

 私たちには「世界を変える力」があるのか? 「フォーカシング・イリュージョン」と「意図スタンス」 出来事の背後には必ず「誰かの意図」があるのか? 歴史をつくった「人物」などいない 

 *人やものの往来で自然と道ができるように歴史はできてきた 「神」はいない

 

51 自分の人生に集中しよう ―誰かを「偉人」に仕立てあげるべきではない理由 

 鄧小平は、どんな経緯で改革を行ったのか その発明者がいなかったら、その技術は生まれない? 大事なのは「漕ぎ方」よりも「ボートの機能」のほう もっとも集中すべきなのは、あなた自身の人生 

 *偉人や英雄は時代の産物、主人が奴隷で奴隷が主人(ヘーゲルは転倒している) 個人ではなくただ進化・歴史がある(マット・リドレー)

 

52 内なる成功を目指そう ―物質的な成功より内面の充実のほうが大事なわけ 

 「フォーブスリスト」に掲載されているのは成功者? 「成功の定義」は時代によって変わる 内なる成功とは「平静な心」を手に入れること 基地で一番裕福な人間になるより、いま人生を充実させる 

 *アタラクシア(心の平安) ※仏教

 

おわりに

 *われわれの遺伝子と思考は石器時代(農業革命以前)のためのもの 3つの歯車:最新の心理学研究(実証研究)、ストア主義(知恵、叡智)、バリュー投資家の思考(実践的ノウハウ)

 

謝辞

訳者あとがき 

付録

 

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人生の処方箋 現代のエピクロスストア派の書 モンテーニュのエセー

 

気持ちを贅沢に生きよう 贅沢な生活はモノだらけの生活ではない

 自分は豊かだ幸せだと思える生活

 気持ちにちょっと余裕をもって、気持ちをちょっとオシャレに過ごすべし

 

古代ギリシア 運命の女神フォルトゥナ 救済前のヨブ

現代 神→システム 合理性の保証 救済されたヨブ 死後の保証 陰謀論

 

※あれかこれかの二者択一ではなく、あれとこれの並列思考で現実対処せよ

 (すべてではない、必要最小限への取捨選択は必要。排中律は非現実的)

 現在と未来の両方を大切にする、両方が必要 

エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)

エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)

 
エピクロスとストア (Century Books―人と思想)

エピクロスとストア (Century Books―人と思想)

 
自省録 (岩波文庫)

自省録 (岩波文庫)

 
物の本質について (岩波文庫 青 605-1)

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